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地方創生とは?補助金制度や対象者・条件などを紹介

「地方創生」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。地方創生は、課題を感じている地方にとって重要な取り組みの1つです。このため、補助金などを用意している自治体もあります。本記事では、地方創生の背景や動向、活用できる補助金やその他の支援策などをご紹介します。

 

地方創生とは


そもそも地方創生とは、少子高齢化に対応し、人口の減少に歯止めをかけ、地域で住みよい環境を確保し、活力のある日本社会を維持するための取り組みを指します。近年、東京・大阪・名古屋などの3大都市圏に人口が集中し、地方の人口流出が止まらない状態にあります。特に首都である東京に人口が集中していることから、2014年に政府が「地方創生」というスローガンを掲げます。地域が特長を活かした持続的な社会を創生することを目標とした「まち・ひと・しごと創生本部」が設置され、支援が進んでいます。

 

交付金と補助金の違い

地方創生に向けた支援には、「交付金」と「補助金」があります。それぞれの違いは以下のように定義されています。

 

・交付金

国や地方自治体が特定の目的をもって支給するお金のことです。国や地方自治体が行う事業やプロジェクトに、民間企業や受託者として参加し、資金の交付を受けるケースが多くあります。支給金額は、億単位までと幅広いのが特徴です。

 

・補助金

企業や民間団体、個人が行う事業に対し、国や各自治体が事業を支援するために支給するお金のことです。種類や多く、金額や募集時期はさまざまです。

 

地方創生を支援する補助金


補助金の中には、地方での起業やUIJターンによって起業・就業する人向けの補助金も多くあります。ここでは主な補助金についてご紹介します。

 

起業支援金

起業支援金は、「社会性」「事業性」「必要性」の観点を持ち、地域の課題に取り組む起業(社会的事業)を支援(最大200万円)する補助金です。事業分野としては、子育て支援や特産品を使った飲食店、買い物弱者支援、まちづくり推進など、課題に対応した幅広いものが想定されています。

 

都道府県が選定する執行団体が、計画の審査や事業立ち上げの支援を行いながら、起業などに必要な経費の1/2に相当する額を交付します。

 

【対象者】

1.新たに起業する場合(以下の条件をすべて満たすことが条件)

・東京圏以外の道府県や東京圏内の条件不利地域において起業を行う。

・国の交付決定日以降、補助事業期間完了日までに、個人開業届または法人の設立を行う。

・起業地の都道府県内に居住している、または居住する予定である。

 

2.事業承継または第二創業する場合(以下の条件をすべて満たすことが条件)

・東京圏以外の道府県または東京圏の条件不利地域で、Society5.0関連業種などの付加価値の高い分野において、事業承継または第二創業により実施する。

・国の交付決定日以降、補助事業期間完了日までに、事業承継または第二創業を行う。

・事業を行う都道府県内に居住している、または居住する予定である。

 

移住支援金

移住支援金は、地域で重要な役割を持つ中小企業などや社会的起業をする移住者を支援する(最大100万円、単身の場合は最大60万円)制度です。

 

【対象者】

以下の13すべてに該当する方が対象です。

1.移住直前の10年間で通算5年以上、東京23区に在住もしくは東京圏(条件不利地域を除く)に在住し、東京23区へ通勤していた人。ただし、直近1年以上は、東京23区に在住または通勤していることが条件。

 

2.移住先として東京圏以外の道府県または東京圏の条件不利地域への移住を選択する人(期間などの条件あり)。

 

3.地域の中小企業などへの就業やテレワークによって移住前の業務を継続しているか、地域で社会的起業などを実施する人。

 

地方自治体が主体となって行うため、実施機関や支給額などの詳細は、地方公共団体ごとに異なります。このため、事業を実施する都道府県や市町村が発表している情報を確認しましょう。

 

参照:内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局 内閣府地方創生推進事務局「ふるさと求人・移住支援金・起業支援金」

https://www.chisou.go.jp/sousei/shienkin_index.html

 

補助金以外の支援制度


地方創生では、補助金以外にも支援制度があります。ここではその一例をご紹介します。

 

地方創生に向けてがんばる地域応援事業

地方創生に向け、市町村または地域団体などが自主的・主体的に実施する自治体や地域、集落の消滅可能性の危機打開などに向けた事業を支援するものです。

 

【助成金】

助成金の上限は以下の通りで、対象となる経費の100%以内となっています。

・地方創生人材育成伴走型支援事業 150万円

・地域経済循環分析事業 200万円

・一般事業 150万円

 

地方創生アドバイザー事業

各市町村などが行う自主的・主体的な事業に関して、適切な助言を行う各分野の専門家などを受け入れるための経費の助成を行う制度です。

 

【助成額】

講師謝金、交通費、宿泊費が対象で、1事業当たりの総額は20万円が限度です。

 

【助成対象団体】

1.市町村(特別区を含む)

2.広域連合、一部事務組合または地方自治法の規定に基づいて設置された協議会

 

参照:一般財団法人地域活性化センター

「地方創生に向けて"がんばる地域"応援事業」

https://www.jcrd.jp/support/subsidy/support/

 

「地方創生アドバイザー事業」

https://www.jcrd.jp/support/subsidy/chihousousei/

 

地方創生について理解しよう

地方創生は、都市部への人口集中を防ぎ、地域の活性化を目指すための取り組みです。さまざまな補助金や支援策が講じられているため、地方への移住や起業を考えている方は、確認してみてはいかがでしょうか。

 

参考サイト

https://the-owner.jp/archives/7019

https://inacome.jp/contents/136




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